公共放送PBSが全米で放映

映画「高校野球 HIGH SCHOOL BASEBALL」は2006年7月4日夜、米公共放送(PBS)で放映された。全米42州での放送だった。

エング監督らは、2002年冬から製作を始めた。イチローをはじめ大リーグでの日本人選手の活躍が映画づくりの動機になったという。2004年夏、智弁和歌山高と天王寺高を取材した。

動画(Youtube、本編フル、54分)

↓Youtube(ユーチューブ)の動画です。作品本編がフルで視聴できます。(監督の公式チャンネルより)



「礼儀、敬意、感謝がある」とエング監督

エング監督は「選手だけでなく、家族や応援団など多くの人に支えられた高校野球には、礼儀や敬意、感謝など米国で失いつつあるものがある」と語っていた。

野球(ベースボール)は、米国で生まれた。本家のアメリカに比べて、日本の野球では「根性」「努力」「礼儀」「心」がより重視されている。

高校野球のレベルは米国より日本が上

また、エング監督は「おそらく高校野球のレベルは米国より日本が上。真剣に野球に臨む日本の球児を世界に伝えたかった」とも話していた。

日本の高校野球を取り上げたドキュメンタリー映画は米国で初めてだった。

プロデューサー、長澤崇代(たかよ)さん

映画をプロデュースしたのは、長澤崇代(たかよ)さん(当時37歳)だった。

長澤さんは青森市出身。青森明の星高校を卒業。米軍基地の通訳や音楽関係の仕事に携わった。1997年に渡米した。

2002年から、米NPO法人「プロジェクタイル・アーツ」に所属し異文化交流に取り組んでいた。